配送トラックのサイズとは?|車格や荷台寸法、積載量まで徹底解説!

2022年9月12日


配送トラックは、車格に応じて荷台寸法や積載量が異なります。車格は自動車の評価基準であり、配送トラックにおいては小型・中型・大型に区分されまることは、あまり知られていません。そこで今回は、配送トラックのサイズといえる車格の基礎知識を解説します。

目次
・配送トラックの種類や区分の特徴とは?
・車格ごとの特徴|荷台寸法と最大積載量の違い

配送トラックの種類や区分の特徴とは?



配送トラックには、「道路運送車両法」の保安基準にもとづいた3つの車格あります。配送トラックの種類や区分、各車格の特徴をご紹介します。

トラックの主な種類

一般的な配送トラックは、「小型トラック」「中型トラック」「大型トラック」といった3種類に分けられます。これらは車格と呼ばれ、積載量や車両総重量、車両寸法の観点から国土交通省が区分を定めます。
道路運送車両法による区分基準は、車格によりやや異なります。まず、一般的な小型トラックと中型トラックは、積載量と車両寸法の2点で区分されるのが特徴です。そして一部の中型トラックおよび大型トラックは、車両総重量により分けられます。
小型トラックとは、積載量が2~3t(トン)の配送トラックをいいます。小型とあるものの、運転には「準中型免許」が必要です。詳しくは後述しますが、小型〜中型トラックを運転できる「中型免許」とは別物です。
小型・中型・大型、いずれにも該当しないトラックを「1tトラック」あるいは「軽トラック」といいます。最大積載量は350kgと少ないものの、「普通自動車運転免許」があれば運転できる軽車両であり、これはバンタイプの軽自動車と変わりません。

準中型免許とは?
準中型免許は、2017年3月に設立された自動車運転免許の一種であり、車両総重量3.5t以上かつ7.5t未満、最大積載量2t以上かつ4.5t未満、乗車定員11未満の「準中型車」の運転が認められています。
なお、「準中型5t未満」と呼ばれる限定免許もあり、同資格においても小型トラックの運転は可能です。ただ、準中型免許に比べると運転できる車両の範囲が狭いため、後々「5t限定解除」を行うドライバーが少なくありません。これによって、準中型免許と同等の範囲の車両を運転できるようになります。

トラックメーカーによる区分とは?

道路運送車両法における保安基準とは別に、トラックメーカーが独自に設けた「標準積載量」による区分もあります。この場合、標準積載量4t程度のトラックを小型、4t以上のトラックを中型・大型と分類します。
標準積載量とは、車格ごとに定められた積載量を超えない範囲かつ、積荷装備を含めた「減トン」要因も踏まえた上で、そのトラックに積める荷物の量を指します。別名「最大積載量」であり、「車両総重量−(車両重量+乗員定員×55kg)」の計算式で算出可能で
状況により積み荷や乗車人数が変わる配送トラックは、規定の積載量通りに荷物を積むことが困難な車両です。そのため、最大積載量で車格を区分する方がトラックの種類を判別しやすくなります。
原状、配送トラックの車格は道路運送車両法における保安基準と、トラックメーカー独自の基準の2つが混在しています。前者はともかく、後者は「標準積載量が4以上かどうか」で判断するため、比較的覚えやすいでしょう。

車格ごとの特徴|荷台寸法と最大積載量の違い



配送トラックの荷台には、多彩なニーズを満たすために4~5種類のタイプが存在します。具体的には「ショートボディ」「標準ボディ」「ロングボディ」「スーパーロングボディ」「ワイドロングボディ」などの種類があり、それぞれ寸法や積載量が異なります。
ここでは、小型・中型・大型・軽トラックといった4つの車格における荷台(平ボディ)の種類や寸法、積載量の目安をご紹介します。下記の寸法および積載量は一例であるため、あくまでも目安程度に留めてください。

小型トラック


区分 荷台の長さ 荷台の幅 荷台の高さ
ショートボディ 2.5m程度 1.6m程度 3.8m程度
標準ボディ 3.1m程度 1.6m程度 3.8m程度
ロングボディ 4.3m程度 1.7m程度 3.8m程度
ワイドロングボディ 4.3m程度 2.0m程度 3.8m程度

小型トラックの場合、「3,1m(長さ)×1.6m(幅)×3.8m(高さ)」が標準ボディの荷台となります。これを基準として、よりコンパクトなショートボディ、長さおよび幅のあるロングボディ・ワイドロングボディといった、計4種類のタイプがあります。主な車格は3tおよび4t、積載量の目安は3t程度です。

中型トラック


区分 荷台の長さ 荷台の幅 荷台の高さ
ショートボディ 4.3m程度 2.0m程度 4.0m程度
標準ボディ 6.2m程度 2.1m程度 4.0m程度
ロングボディ 7.2m程度 2.1m程度 4.0m程度
スーパーロングボディ 8.2m程度 2.1m程度 4.0m程度
ワイドロングボディ 6.2m程度 2.3m程度 4.0m程度

中型トラックは、「6,2m(長さ)×2.1m(幅)×4.0m(高さ)」が標準ボディとなります。計5種類のタイプにより、さまざまな業種・用途でのニーズをカバーできるのが特徴です。
主な車格は4tであり、積載量の目安も同程度です。ただし、車両総重量が6t・7t・8tの「増トントラック」と呼ばれる種類もあります。これは中型トラックと大型トラックの中間といえるタイプですが、道路運送車両法の保安基準においては、中型に区分されます。

大型トラック


メーカー 荷台の長さ 荷台の幅 荷台の高さ
日野自動車 9.7m程度 2.5m程度 2.7m程度
いすゞ自動車 5.1m程度 2.5m程度 5.0m程度
三菱ふそう 10.0m程度 2.4m程度 4.5m程度

大型トラックの場合、規格化されたタイプの荷台はありません。ただし、メーカーごとに大型トラックの荷台寸法の目安が定められています。
上記表に、主要メーカー3社における大型トラックの荷台寸法をまとめました。「日野自動車」と「三菱ふそうトラック・バス」は荷台の長さを重視していることがわかります。特に「三菱ふそうトラック・バス」の荷台は高さもあるため、3社の内、もっとも荷台寸法の大きい車種を製造しています。
「いすゞ自動車」は荷台の高さこそあるものの、長さは2社の半分程度です。大型トラックに区分するものの、比較的コンパクトな車種が多い傾向にあります。

軽トラック

軽トラックについては、最大積載量350kg未満という条件下のもと、メーカーごとに荷台寸法が異なります。一般的には、荷台の長さは1,940mm程度、幅は1,410mm程度、高さは290mm程度です。あくまでも軽自動車であり、道路運送車両法の区分にもとづいて設計されています。

まとめ

配送トラックには複数の車格があり、最大積載量や車両総重量、車両寸法、運転に必要な免許が異なります。これから配送サービスを利用する場合は、トラックの車格に関する知識を身につけ、各車両がどのような場面・用途に適しているのか把握することが大切です。送りたい荷物に応じて最適なトラックを選択することで、配送コストを下げられるでしょう。
なお、ビジネス用途かつスピーディーに荷物を送りたい場合は、「ハコブリッジ」をはじめとする配送マッチングサービスの利用がおすすめです。「ハコブリッジ」では、配送トラックの車格や温度帯を自由に選択できます。WEBやFAX、電話などで簡単に申し込みでき、オペレーターがお客様のご要望を伺った上で、最適な車両を手配します。定期便から緊急の配送まで、荷物の配送は「ハコブリッジ」にお任せください。

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